ファッションメンテナンス工房 Hanakoyaブログ
2010年08月09日
ポリエステル系衣装の吸水防油加工
Hanakoya研究開発部員です。
今回はポリエステル100%で製造された衣装類への柔軟吸水防汚れ加工をご紹介致します。

ポリエステル100%で製造された衣類には、肌着(例えばヒートテックやシルキータッチシャツ)や運動着のユニフォーム、ポロシャツ、Tシャツ、ブラウス、衣装の裏地などがあります。

化学繊維は疎水性(水と馴染み難く、油に馴染み易い)の性質があるため、汗を吸わず、また汚れと親和性があるために油汚れについては洗濯での除去が非常に困難であります。
そして、湿度の低い季節には静電気が発生し、体へのまとわりつきやホコリの吸着、放電現象などが起こり、不快な思いをすることもしばしば。

そこでHanakoyaでは、これらの問題を解決すべく、ポリエステル100%衣装の改質に着手しております。

以降より、研究開発における実験の様子を一部ご紹介させて頂きます。

ポリエステル100%ポロシャツを購入し、試験布としました。
そして、裁断し、柔軟吸水防汚加工布、未加工布を作成しました。
Hanakoyaでの処理は浴中での吸尽処理です。

まずは吸水性からです。
この試験方法はバイレック法と呼び、水を吸い上げる力を評価する手段です。

吸水性が優良なものほど吸い上げ高さが上がります。
左が未処理、右が処理したものです。
8.12Hanakoya01.jpg


















本来はブルーの染料溶液を使用するのですが、代替としてコーヒーを使用しました。
試験布の端5mmを浸漬し、10分間放置します。

8.12Hanakoya02.jpg


















10分後です。柔軟吸水防油処理を行なった右側は130mm以上の吸水性を見せました。
一方の未加工布は10mmほどしか吸い上げておりません。


次は防汚性の評価です。
8.12Hanakoya03.jpg


















油汚れ成分は重油を使用しています。
黒い点が重油を垂らした所です。
これを洗濯し、重油の除去性を評価します。Bは未処理布(ブランク)で(H)は処理布です。


8.12Hanakoya04.jpg


















洗濯後です。(H)はきれいに重油が除去されています。

このように水を吸わず、油汚れの除去が困難なポリエステル100%衣装は、Hanakoyaでの特殊処理により吸水性はもちろん防油性を兼ね揃えた高機能衣装に変化します。
処理された柔軟吸水防汚成分は、洗濯に対しても耐久性があり、試験では洗濯を30回繰り返しても吸水防油性が低下することはありませんでした。

ちなみに吸水・速乾と謳われている市販品のポリエステル100%衣装は防油性がなく、また洗濯に対してもそれほど耐久性のない吸水処理が施されています。

化学繊維の代表的なポリエステル100%衣装に本処理を行なうことで、ストレッチバックの強いソフトな風合いとなり、ポロシャツやTシャツ、ブラウスなどは吸水・速乾となり、汗をかいても肌にベトつかず、皮脂汚れや植物性油や動物性油の汚れ(食品など)が付着しても洗濯によって汚れが除去可能となります。また空気中の湿度を吸うことによって静電気の滞留を防ぎ、衣類の体へのまとわりやホコリの付着、静電気の放電が少ない衣類となります。

ユニフォームなどの運動着に関しては、ドロ汚れが付着しても洗濯によって比較的きれいになりますのでご使用のランニングライフが伸びます。

Hanakoyaでの本処理によって、ポリエステル100%の衣装をご使用になられている方々が快適にお過ごしになられることができれば嬉しく思います。


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